2024/8/27(火)旅程
すすきの→南平岸→真駒内→さっぽろ/札幌→小樽→倶知安→長万部→森→函館/函館駅前→谷地頭→十字街→函館どつく前→函館駅前/函館→五稜郭
前夜すすきののネットカフェに宿泊していた私はエレベーターを降りて程なく「雨」という現実と向き合うこととなった。旅行中長い傘を持ち歩くわけにもいかない以上、とりあえず近くのローソンで折り畳み傘を購入。真っ先に地下鉄のホームへと向かうこととした。
とはいえ時間に少し余裕があるので一度南北線を南下し南平岸の平岸高台公園に行ってみることとする。「水曜どうでしょう」の聖地として有名である公園だが、実際に訪れると本当に「住宅街の中の公園」程度の印象であった。もっとも後ろのHTBがマンションに建て替えられたから、というのもあるだろうがテレビで見ていたより1/4ぐらいの大きさの公園である。
それから一度真駒内に向かったのち南北線を折り返し、さっぽろへと向かった。丁度時間帯としては朝のラッシュ時であり車内は混雑していた。冷房の搭載されていない窓全開で走る地下鉄の車内は少し暑いようにも感じる。
と札幌まで戻って軽く朝食を取ったはいいが何だか騒がしい。どうも昨晩大雨が降ったようで、室蘭本線と石勝線に不通区間があるのだといい、それに伴い札幌圏のダイヤもかなり乱れているようであった。幸いにもこの日乗車予定であった山線は動いているということで安心はしたが、もはや九死に一生を得たといったところかもしれない。
ひとまず札幌8時25分発の小樽行に乗車する。この列車は小樽到着後快速エアポートとなる運用であり、4号車にはuシートが自由席開放されている。日常利用の方はそれをご存知のようで、ドア3枚分だけ長い列ができていたのが印象的であった。
札幌の郊外から日本海へと抜け、9時15分に小樽着。乗車予定の列車まで1時間半ほど時間があるため少しだけ観光をすることとする。それにしても聞こえてくるのは中国語や韓国語ばかり、とはいえ彼らも見ている景色は同じであり、やはり思い思いの写真をスマートフォンで撮影していた。
1時間ほど歩いたのち小樽駅に戻るとした。2番線に停車していた倶知安行はH100形2両編成である。車内はセミクロスシートであり、見慣れたドアボタンや座席形状などから、JR東日本の列車に乗車しているような感覚さえ覚えた。
しかし定刻になってもなかなか発車しない。どうやら遅延していた快速エアポートからの乗換客を待つとのことであり、小樽を発車したのは11時8分、11分遅れであった。ちなみに車内は立ち客の出るほどの混雑。しかし半分以上は余市への観光客と見られ、余市からは空席も少々ある程度の混み具合であった。
途中駅での交換待ちを切り詰めたこともあり12時16分、倶知安には定刻通り到着。ここで2両編成の列車から1両編成に乗換となる。この駅もやはり北海道新幹線の建設工事中であり、駅舎から離れた1面2線のホームにて営業を実施していた。もっとも、新幹線開業と同時にこの在来線は廃止となる運命にあるのだが。
倶知安12時35分発の長万部行も同じH100形であったが、なんと満席であった。スーツケースを持った方が多く、外国人観光客も多く見られる。ニセコや黒松内での乗降も少々あったものの、大半の方が全区間乗り通したようであった。その中には私のような鉄道ファンらしき方もいたが、どうやら北斗号が運休になったことで、函館へ向かう方が代替手段として利用されているようであった。
14時11分に定刻通り長万部に到着。ここからは、午後から運転を再開した特急北斗でワープすることとする。この駅で下車するのは初めてであり、折角の記念にかにめしで有名な「かなや」を訪問したものの生憎定休日であった。その代わりに腹ごしらえに駅の観光案内所で販売されていたパンを頂いた。
室蘭線内で遅延が生じたようで、北斗12号は15分遅れの14時52分に長万部を発車。今日の札幌から函館へ向かう「1番列車」とあり車内は満席であり、座席を確保できなかった私はデッキでの立席となった。もっとも乗車時間は40分ほどであるから新快速だと思えば良い話かもしれない。
これが私自身人生初のキハ261であったが、走行中想像以上に揺れるのである。車体傾斜装置の使用が停止され最高速度も120km/hとなったとはいえ、スピード以上に速さを感じる。立席かつ普通列車から乗り継いだから、というのもあるとは思うが、常にどこかに掴まっていないといられないほどであった。
内浦湾沿いを軽快に駆け抜け、森には遅延を2分ほど回復した15時33分に到着した。森から乗車するのは砂原回りの函館行普通列車である。車両はここに来て初となるキハ40形、北海道といえば!なんて言われ方もされたこの形式であるが、思えばだいぶ数も減ったものである。
森を16時1分に発車すると、まもなく藤城支線へと入る。乗客4名のうち私を含めた3名が鉄道ファンと思わしき人という状況。鹿部〜大沼間の駅が全て廃止されるこの路線、そもそもの沿線人口の少なさを実感せざるを得ない。ひたすら窓の外の森を眺めつつ、セイコーマートで購入した「ガラナサワー」を飲むこととした。
しかし道南地区で大雨があったようで函館〜仁山間は徐行運転とのこと。大沼から本線に入ったのち、定刻17時13分に仁山を発車した後は最高速度25km/hでの運行となりまたもや遅延に巻き込まれてしまった。
17時26分、通常の3倍近い時間をかけ新函館北斗に到着。ここでやはり30分遅れの札幌行特急の交換待ちを行い17時38分に20分遅れで発車。その後も飯田線の方が速いのでは?というほどの鈍足ぶりであり、五稜郭には44分の遅れと行った調子である。
終着函館には49分の遅れで18時32分に到着。トラブルは何度も発生したものの、2時間半もキハ40を楽しめたとポジティブに考えるとでもしようか。ともかく函館に来るのは8年ぶりであったが、そこまで変化している様子もない良くも悪くも、といった地方都市であった。
さて、最初から夜景を見に行くつもりはなかったが、折角函館に来たので函館市電の未乗区間に乗ることとする。函館駅前から2系統に乗車し、終点・谷地頭へと向かう。そして分岐駅の十字街で乗り換え5系統に乗車し、函館どつく前に向かい、これをもって道南地区の全鉄道完乗を達成した。
これにて本日の業務は終了。ここからは函館駅に戻り近所で夕食、と考えていたものの駅前のラッキーピエロは大行列。というわけで急遽作戦を変更し、宿泊先である五稜郭へと向かう。函館20時11分発のはこだてライナーで五稜郭へと向かい、駅から徒歩10分ほどのところにある国道5号線沿いのラッキーピエロ昭和店まで徒歩で向かう。
存在は勿論知っていたものの、訪問するのは初めて。肝心の味は具材の味が効いておりわざわざ函館まで行ってでも食べる価値がある旨さであった。これを食べた後21時過ぎに投宿。すすきので購入した折りたたみ傘に助けられた一日も終了した。